パントテン酸は、ビタミンB群の一つになります。ビタミンは主にカラダの調子を整える働きに関わり、種類によって働きは異なります。では、パントテン酸はカラダの中でどのような働きをしているのか。
パントテン酸の働きとパントテン酸を含む食品を見てみましょう。
パントテン酸は、エネルギー代謝や脂質の代謝に関わっているビタミンになります。ビタミンは、水に溶けやすい性質のある水溶性ビタミンと、脂に溶けやすい性質のある脂溶性ビタミンの2種類に分けられます。パントテン酸は水溶性ビタミンに該当し、余分に摂取した分は尿として排泄されていきます。
食品中のパントテン酸の多くは、酵素タンパク質と結合した状態で存在します。調理の過程や消化酵素の影響によりパントテン酸となり、カラダに吸収されていきます。
パントテン酸は、幅広い食べ物に含まれるため、ギリシャ語の「あらゆる場所に存在する」という意味を表す「パントテン」と名前がつけられました。また、パントテン酸は、食品から摂取するほかに、わずかな量ですが腸内細菌によって合成されるとされています。
⚪︎パントテン酸を多く含む食品
水溶性ビタミンは、野菜や果物に多く含まれているというイメージを持っている人もいるかもしれませんが、パントテン酸は、植物性食品だけではなく動物性食品にも含まれます。
パントテン酸を特に多く含む食品は鶏レバーになります。焼き鳥のレバー串1本には約40gのレバーが使われているため、1本食べることで成人の1日の目安量に近い量を摂取する事が可能です。幅広い食品に含まれているパントテン酸は、極端に食事量が減ったり偏食したりすることがなければ不足することはまれだとされています。
⚪︎パントテン酸の摂取量が不足しがちな食生活とは
次に、パントテン酸の摂取量が不足しがちな食生活を考えてみると、一般的な食生活ではない状態の「極端に食事量が減った場合」に、摂取量が不足する可能性が高くなります。
食事量や食事内容は日によって異なり、1回の食事量が減ったり、食事内容が特定の食品に偏ったりする場合もあるかと思います。パントテン酸に限らず、1日に必要な栄養素が不足したとしても、すぐにカラダに影響が表れるわけでなく、不足した状況が継続すると症状が表れる可能性があると言われています。不足した状況が続かないよう、食生活を調整していくことが大切になります。
日々の食事内容は、人によっても生活環境によってもさまざまな内容になります。選んだメニューや食事量によって、体重の増減や、健康的なカラダづくりに関わってきます。パントテン酸は一般的な食事をしていれば不足することはほとんどありませんが、食事量が少なくなったり、食事のバランスが偏ってしまったりする場合などは栄養補助食品も活用してみるのもいいと思います。